メンテナンスは必要
セルモーターは、一見するとメンテナンスフリーと思うかもしれませんが、やはり使えば汚れて劣化するので、掃除した方が良いです。
セルモーターが汚れて劣化すると、トルクが落ちたり、セルボタンを押しても回らない、クランキング出来ないということもあります。
セルモーターを取り外し、分解して掃除することも可能であり、自分でも行えます。
しかしセルモーターは、スラストシムなどの部品があるので、いい加減に取り外し、組み立て手順を忘れていい加減に組み立てると、セルモーターが焼き付いて、エンジンも壊れます。
内部の構成がよくわからない場合、部品を1つ外すごとに写真や動画を撮り、組み立て手順を記録して行なう方が良いです。
取り外しと掃除
まずはセルモーターをバイクから取り外します。
エンジンを始動させる役割を持っているので、エンジンに接する形で取り付けてあります。
長いボルトで左右から固定しているので、それぞれのボルトを外し、セルモーターを取り外します。
セルモーターを外す場合は、念のために、バッテリーのマイナス極を外してから行なう方が安全です。
1、セルモーターを分解する
取り外したあとは、最初にカバーのネジを外して、カバーを外します。
ギア、モーター本体、パッキン、ベアリング、スラストシムなどがあるので、まずはセルモーターの部品構成と取り付け場所を確認後、すべての部品を外し分解します。
2、掃除
モーター本体のブラシやギア、パッキンなどの部品を掃除します。
油で汚れているのはもちろん、ブラシの摩擦で粉が出て汚れていることも多く、パッキン以外はパーツクリーナーで、パッキンはウエスやタオルを使い拭いて綺麗にします。
掃除すると今まで真っ黒だった部品が、本来の色を取り戻します。
リングギアがプラスチックであれば、白色のプラスチックの色を取り戻します。
もしも部品自体を交換するとなれば、メンテナンス前に予め、セルモーター用の部品を取りそろえておきましょう。
3、グリスを塗る
綺麗に掃除した後は、ギアにグリスを塗っておきます。
グリスがないと、スムーズにセルモーターが回らないので、グリスを塗っておき、水に強いリチウムグリスがおすすめです。
4、組み立てる
分解した手順とは逆に取り付けていき、組み立てます。
組み立てた後は、取り付け忘れた部品がないか、一度確認しておきましょう。
5、バイクに取り付ける
バイクの元にあった部分に、セルモーターを取り付けるとメンテナンス完了です。
セルモーターを取り付けた後は、一度スタータを押してみて、エンジンがかかるか確かめておきましょう。
セルモーターは、10万kmぐらいは使えるので、よほどのことが無い限り、内部掃除するだけで良く、丸ごと交換は必要ありません。